パーソナルトレーナー資格NESTAって?取得方法と難易度は?
2021.1.27みなさん、「NESTA」という団体をご存知ですか?現役のパーソナルトレーナーの多くが持っている、とてもメジャーな資格の1つです。最近では社会人や学生の方でパーソナルトレーナーになりたい!と思う方も多いようで、この資格を勉強しながらトレーナーへの道を目指す人も多いようです。
ただ、具体的にNESTAではどんなことを学べるのか、知らない方も多いのが現実。そこで、これからパーソナルトレーナーになりたい!そのために資格を勉強しよう!という方に、NESTAとはどんな団体で、どんな勉強をするのか徹底解説します!
NESTAってどんな団体?
NESTAというのは、「National Excercise & Sports Trainers Association」の略称です。日本語では、「全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会」と言われています。アメリカはフィットネス、トレーニングの本場的な存在。そしてNESTAは、そんなアメリカのカリフォルニアに本拠地があります。
NESTAはフィットネスとウェルネスという2つのジャンルで活躍できるプロフェッショナルを育成することを目的にしています。1992年に創立以来、現代では日本も含めて世界20カ国でNESTAの資格を持ったパーソナルトレーナーがいると言われています。この数字だけでも、団体の規模の大きさがよくわかりますね。
ちなみに、ここでいう「ウェルネス」というのは、世界保健機関が提示した用語です。日本語だと「健康」という言葉が近いのですが、「心と体」両方が元気であるという状態を指すようですね。英語圏で健康や元気に触れるときはよく登場する言葉なので、覚えておくと便利です!
「NESTA-PFT」とはどんな資格?他にもどんな資格があるの?
NESTAが発行している資格の中で、もっともポピュラーなものが「NESTA-PFT」です。このPFTというのは、パーソナル・フィットネストレーナーを意味します。じゃあこの「NESTA-PFT」は何を学べるんでしょう?
NESTA-PFTは、クライアントが目指している目標やニーズを満たせるよう、それぞれに適した指導方法を作れるプロフェッショナルの育成を目的にしています。そのためには、次の4つの資質を養うとされています。
- 人の身体に関する幅広い知識
- トレーニング全般に関する偏りのない知識
- 様々なクライアントとのコミュニケーション対応力
- 自分を売り込み顧客を得るためのビジネススキル
(公式サイトより引用:http://www.nesta-gfj.com/pft/)
体やトレーニング、コミュニケーションに関する知識というのは、トレーナーになる以上必須でもあります。ここでポイントなのは、4つ目に記載されている「ビジネススキル」です。
パーソナルトレーナーになると、ジム運営やフリーランスとして活躍するためにどうしても集客活動が必要です。クライアントとのセッション以外の必要知識も学べるというのは、さすがプロフェッショナルを育成する団体だという感じですね。
これ以外にもまだまだある!?NESTAの資格
基本的に、NESTAの資格=NESTA-PFTを指す場合がほとんどですが、実はこれ以外にも、この団体にはびっくりする量の資格があります。いわゆる「スペシャリスト資格」と呼ばれるものですが、今回は名前だけ紹介しますので、気になった方はぜひチェックしてみてください(映画タイトルのようなインパクトのある資格名もあるので、ぜひ探してみてください!)
- キッズハイパフォーマンススペシャリスト
- フィットネスセールスディレクター
- スイミングコンディショニングスペシャリスト
- クラブマネジメントスペシャリスト
- レボリューショントレーニングシステムスペシャリスト
- キッズカーディオ&ウェイトトレーナー
- キッズコーディネーショントレーナー
- ウェイトマネジメントスペシャリスト
- シニアフィットネストレーナー
- カーディオフィットネストレーナー
- ダイハードトレーニングスペシャリスト
- ダイエット&ビューティースペシャリスト
- ウィメン45+スペシャリスト
- メンタルフィットネストレーナー
- フィットネスニュートリションスペシャリスト
- テニスコンディショニングスペシャリスト
- ゴルフコンディショニングスペシャリスト
- パワーサプリメントスペシャリスト
NESTA-PFTの資格取得に必要な条件とは?
NESTA-PFTの資格受験には、次の条件が必要です。
- NESTA JAPAN(あるいは医学映像教育センター)にてPFTテキストを購入済み
※他サイトからの購入、他人からの譲渡では受験できませんのでご注意ください。 - CPR・AEDの技能に関して定期的なトレーニングを積んでいる
(資格認定を受けていることが望ましい) - 日本国籍または、日本で就労可能な在留資格を有するもの
- 満18歳以上で、高等学校卒業以上の者、高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)合格者、またはNESTAが認定する教育カリキュラム修了者
- 次の(1)~(4)のうち、1つ以上の項目に該当する
(1)1年以上のパーソナルトレーナー・インストラクターなどの実務経験がある
(2)1年以上の運動部指導、フィットネス企業勤務経験がある
(3)体育系または、医療系の大学・専門学校を卒業している
(4)NESTAの認定する養成講座、養成コースを受講済みである
※(1)~(3)をクリアされていない方は、NESTAの主催する養成講座・コースの受講が必要となります。
(公式サイトより引用:http://www.nesta-gfj.com/pft/flow.html)
一見するとややこしいのですが、難しい条件があるわけではないというのがNESTA-PFTの特徴です。トレーナー歴や体育系の勉強をしていない人も、養成講座を受ければ受験資格を得られます。
CPR・AEDって何?
CPRは「心肺蘇生法」、AEDというのは「自動体外式除細動器」のことです。どちらもクライアントが万が一の状態になったときの対処法として必須の知識です。主に消防署や日本赤十字などの団体が行う講習会を受けることで、資格の認定を受けることができます。
NESTA-PFTの取得方法を紹介!
NESTA-PFTの資格取得には、主に3つのコースのいずれかを選ぶ必要があります。
ダイレクトコース
先ほどの条件の中で、トレーナー歴や体育系の大学・専門学校の卒業歴がある人は、ダイレクトコースを選ぶことができます。これはそのまま名前の通り、直接認定試験を受けることができるというものです。
費用ですが、トータルで「72,500円」がかかります(2018年2月現在)。
ゼミコース
トレーナー未経験者で学校での勉強経験がない人は、ゼミコースかこの後に紹介するWEBコースを受けることになります。ゼミコースは16時間の「Shortコース」か32時間の「Longコース」を選び、ゼミ形式で基礎的な学習ができます。どちらのコースも受講日は9:00〜18:00と丸一日になるので、日程の確保が重要です。
ゼミコースの費用は「120,500円(Longコースは168,500円)」。やはりダイレクトコースより高めになりますね。
WEBコース
WEBコースは講師から送られる課題をこなしていくことで勉強します。学習ペースが選べる他、移動の必要がないので忙しい人にはぴったりですね。通常のペースだと、2〜3ヶ月ほどかかると言われています。
WEBコースの費用は「107,500円」。ゼミコースよりは抑えられますが、それでも10万円を超える出費になるんですね。
認定試験は2日間で実施!
さて、実際の認定試験ですが、2日間という日程で実施されます。とは言っても、初日は8時間をかけて、認定検定官による試験対策の復習を行うだけです。受講しないことも可能ですが、確実に合格するならぜひ受けておきたいところですね。
そして2日目の試験ですが、行われるのは筆記試験だけです。全125問うち、8割にあたる100問を正解すれば、晴れて合格ということになります。問題はすべて4択問題ということで、まあ当てずっぽうでも、ちょっとはチャンスがありますね…。
NESTA-PFTの難易度と勉強方法は?
NESTA-PFTですが、公式HPの記載によると合格率は50〜60%ほどだそうです。半数が合格しているということで、決して難しい資格ではなさそうですね。
また、合格には特別な勉強法は必要ないでしょう。あえていうなら、「ゼミや課題での内容をしっかり復習し、事前講習で要点を押さえておく」ことでしょうか。HPでもゼミコース受講者の合格率は高めと言われていますから、不安な方はこのコースをチョイスするとぐっと合格に近づけそうですね。
NESTA取得後の進路
NESTAはフィットネス業界の様々な分野で通用する資格なので、その進路も様々です。パーソナルトレーナーに関して言えば、キャリアアップや業務委託契約に活用する人が多いようですね。
業務委託契約というのは、例えば「コナミスポーツクラブ」や「ティップネス」「ルネサンス」など大手フィットネスクラブに登録し、ジム内でパーソナルトレーナーを行うことができる契約です。
トレーナーは数多くいるフィットネスクラブの会員をクライアントにもつことができ、フィットネスクラブはトレーナーのセッション料から手数料をもらうことができます。
こうした業務委託では資格を持っていることが必須条件であるケースがほとんど。その中の1つに、NESTA-PFTがあるんですね。
NESTAを取っただけでパーソナルトレーナーになれる?
NESTAの団体や資格の取得方法について触れましたが、ここからは現実的なお話もしていきましょう。ズバリ、「NESTAを取ればパーソナルトレーナーになれるのか?」です。
結論から言うと、「パーソナルトレーナーになる確率は上がるが、それだけでは不十分」です。
パーソナルトレーナーの求人は一部の大手をのぞいて採用数はそれほど多くありません。その中で圧倒的に優遇されるのは、パーソナルトレーナーの経験者です。こうした人々の中で、「資格を持っているだけで、実技の経験がない素人」はなかなか脚光を浴びません。
もちろん、この状態ではいきなりフリーランスや独立をするのも困難でしょう。
それに、トレーナー未経験者の中にも強敵がいます。それは、ボディメイクの大会で入賞している人や、集客や契約に長けたトップ営業マンです。彼らは特殊な経歴とスキルを持っているだけでなく、接客で欠かせない「身なりの意識」も非常に高いです。
こうした人々と少ない求人枠を争うのには、資格だけでは厳しいと言わざるを得ません。
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